Tesla注目の次回作、「Model Y」
過去2回に渡ってTeslaについて見てきたが、いよいよ第7回目となる今回はTeslaの製作する次の自動車と、マスクが踏み込むかもしれない新しい事業について述べる。
Teslaの次なる製品、「Model Y」
当社の次のラインナップとして注目されるのが新型電気自動車、「Model Y」である。
当車は前回説明したModel 3をベースに、さらなる低価格で作られる予定だ。
実際、当車のティザー画像がカリフォルニアで行われた株主総会で公式発表された。
「新型Model Yには期待を寄せている。2019年には新型モデルYが販売される予定だ」
これについてマスクは以上のようにコメントしている。
公開されたティザー画像。この画像からはほとんど内容がわからない状態だ。
こちらはTwitter上であがっているModel Yの画像。
この車には今までのModel SやModel 3で採用されていた既存のSUVプラットフォームではなく、新たに設計された新型プラットフォームが採用される予定。
詳しいスペックなどは未だ発表されていないが、9月に発表される当社の新型EVピックアップトラックと同時にアナウンスされる見通しだ。
実は当社の次のラインナップとして、低価格SUVのモデルYが登場するのではと前から噂されてきた。
この噂の出どころは、彼が自身のTwitterで「model 3とModel Yで計画中だ」と発言したこと。その後、このツイートはすぐに削除されていた。
しかし、この噂は実現。新型Model Yが登場予定になっているのだ。
当社の新型SUVとして噂されている「Tesla Model Y」だが、同社のエントリーモデルの新型セダン「Tesla Model 3」とプラットフォームを共有するようだ。
彼は、Model SをベースにModel Xを作ったことを失敗と捉えており、当車のプラットフォームは新開発すると述べていた。
しかし、Model 3のアーキテクチャーを流用した実現可能性のほうが高いという報告を受けて、方向転換した模様。
彼は世界中のSUV需要の高まりを見て、一刻も早くTeslaからSUVモデルを発売したいと考えており、Model 3のプラットフォームを流用することで、コストを削減・製造工程などの合理化を図ろうとしている。
以上はアメリカのメディアが公開したModel Yの予想画像
当社の製品で話題となったのはModel Xに搭載されたファルコンウィングと呼ばれるドア。
Model 3より低価格であると仮定するとこのドアの実現は難しそうに見えるが、Twitter上で「Model 3のクロスオーバー版にはファルコンウィングが搭載されるか?」という質問に対し、彼は「Model 3とModel Yのうち、どちらか一方には搭載される予定だよ」と答えていることから、Model 3に搭載されていない以上Yで搭載される可能性もあるようだ。(既にツイートは削除済み)
3はこれまでの製品と比べて低価格のモデルとして開発された。
ただ、低価格でありながらもかなりの高性能で、満を持して世に送り出されたモデル。
だからこそ、プラットフォームとしてかなり完成していて、これから増やしていくと思われる低価格モデルのラインナップのベースは全てモデル3となると予想することができる。
そのため、新型「Moel Y」のスペックについても3とほぼ同等になるものと予想される。
また、3はSの低価格版と言われていて、Yも同様にXの低価格版という位置付けになると予想される。
したがって、SとXの価格差およそ1万ドルを、3の3万5000ドルに足した4万5千ドル(約500万円~)になると推測できる。
Xの大きな特徴であったファルコンウィングの有無が、XがSに比べて高額になっている大きな要因となっていることから、先ほど紹介した予想画像のように、ファルコンウィングが実装されなかった場合は今回の予想より下がる可能性も考えられる。
彼は今年の3月にTwitterで新型コンパクトSUV・Model Yは、数年の内に発売される、という内容のツイートを残している。
モルガン・スタンレーのアナリストであるアダム・ジョナス氏によると、Xをより小さく、安くしたようなYは、テスラのベストセラー商品になると予想している。
そして彼はベストセラーになること以外にも、同社のオンデマンドライドシェア事業「Tesla Mobility(テスラモビリティ)」にも、積載量やシートアレンジの豊富さから採用されるのではないかと、考えています。
まだ詳しい内容が公式に発表されていない以上、Model Yの概要は予想の範囲を超えないが、それでも予約台数50万台を記録したModel 3の後を飾る製品が登場するとなれば、期待は高まるばかりだ。
Teslaがついに音楽業界へ
ニュースサイトRecodeの報道によると、当社は独自の音楽ストリーミングサービスの立ち上げを検討中だという。関係筋によると当社は既に音楽レーベル関係者らと会談を重ね、有名アーティストの楽曲の配信権取得に関し、交渉中。
Teslaのストリーミングサービスは、急増中のテスラオーナーらが対象になると見られる。自動車業界で当社は依然としてニッチなプレイヤーではあるものの、電気自動車業界を開拓し、世界でその期待値も高い当社のサービスとなれば、既存顧客のキープはもちろん新顧客獲得のセールスポイントにもなり得る。
実際のところ現状で既に、Model 3を始め車内で他社のストリーミングサービスは簡単に利用できる。しかし、マスクを始め、当社の社員らは同社のプロダクトの独自性をより高めたい意思を持っており、それは潜在的な顧客の関心を高めることにつながるだろう。
もちろん、Teslaのストリーミングサービスが当社の車内以外からでも聴けるものになる可能性もあるが、Recodeの記事はそこには言及していない。また、サービスの立ち上げ時期についても不明だ。
一つだけ明確にされているのは、当社のストリーミングは価格に応じて様々なオプションが利用可能になるという事だ。この点でTeslaのオーナーだけでなく音楽ファンに対しても幅広くアピールできるサービスになる可能性がある。
この件に関し、当社は次のようなコメントを残した。
「当社はTeslaでしか味わえない車内体験が非常に重要であると考えている。そのため、好きな音楽を様々な方法で楽しめる環境を提供している。我々のゴールは非常にシンプルなものであり、それは顧客らに最大の喜びを与えることだ」
今回の報道が事実だとすると、マスクが初めて音楽サービスの領域に乗り出したことになる。自動車から太陽光発電、さらには宇宙までイノベーションの領域を広げ続けている彼が、音楽ビジネスに参入するのは少々意外な気もするが、各分野で世界に大きな驚きを与えてきた彼であれば、また話題となるようなサービスを提供してくれるかもしれない。
次回予告
次回は、第1回の Neuralinkの記事でも述べた、「AIが人類を追い越し、人類にとって脅威となり得る」ことを懸念するマスクが、AIを有効的に利用することを促すために設立した非営利企業「Open AI(オープン エーアイ)」について述べる。
※記事の最新情報も投稿してますので、フォローお願いします!